日曜日, 6月 24, 2007

福祉国家2.0

6月24日のスウェーデンの日刊紙ダーゲンズ・ニーへテル紙Ledare面に掲載されていた、Niklas Ekdal氏の「新しい再分配政策」という記事が大変興味深かった。1980年頃、スウェーデンは自由工業国の中で最も均衡化された所得再配分が行なわれていた。しかしその後社会格差が広がった。社会民主党はその原因を新自由主義政策、公共部門の削減、国民の依存体質のせいにし、穏健党は労働や起業意欲を無くする高い税金のせいにしているが、氏は別の理由があると言っている。

農耕社会から産業社会への変わり目に見られたように、社会的格差は政策と経済的発展を通じてやがて減少してゆく。しかし富める者が貧しい者に与えるという伝統的な再配分政策は、現在のサービスや知的産業社会では機能しなくなっていると。政府が必要としているのは、強力な再配分政策のアップデート、福祉国家2.0の発想が必要であると言っている。具体的には、仕事の分担化、職業訓練の機会、若者を中心に不足している住居の全面供給、学校改革や教師のステータスの改善、税金比率の均一化、事実上母親休業制度になっている両親保険制度の個人化、児童手当の見直し等を挙げている。

オリジナル記事へのリンク

火曜日, 6月 19, 2007

スウェーデン旅行社のニセコ広告がカンヌ・ライオン銅賞


世界のスキー旅行を手配しているスウェーデン旅行社、Langley Travelのダイレクト広告が、カンヌ・ライオン銅賞を獲得したとメディアが報じている。受賞したのはイエーテボリの広告代理店GOSSによる、北海道ニセコへのスキー旅行ダイレクト広告で、Langely社を利用したことがある顧客向けに、日本を新しいスキー・デスティネーションとして紹介するもの。ミニチュアのスキー板のラックに入っているのは2本の箸、一方の箸には行き先ニセコの名前、もう一方には予約先が記されている。写真の右端は、ダイレクトメール用のプラスティックの筒。

Langley社の同広告は、New York Festivalsやスウェーデンの広告賞GuldäggetのSilverägg賞も受賞している。

水曜日, 6月 13, 2007

Googleマップ、スウェーデン語版


2007年6月12日Googleマップのスウェーデン語版が登場した。スウェーデン語の特殊文字ÅÄÖで検索しても出てこなかった場所が探し易くなった。写真はストックホルムのユールゴーデン (Djurgården) 周辺のもの。ストックホルム観光のトップ10が示されている地図はこちらへ。

Googleマップ・スウェーデンの検索にはSamtrafikenのResRobotが利用されている。Samtrafikenは、列車、バス、船、地方交通など30余りのスウェーデンの交通輸送会社の集合体で、ResRobotは利用者の便を図るため時刻表、停車駅等をオンラインで一括して参照できるようにしたもの。空港、道路、鉄道、港湾の管轄組織及び旅行産業団体との協力で開発された。